筋肉痛がなくても、筋肉は成長(筋肥大)します。

しかし、「筋肉痛は、トレーニングの指標」として用いられることもありますので、筋肉痛にこだわるのも悪いことではありません。

筋肉痛にならなくても大丈夫

「筋肉痛=筋肉が成長する」というわけではありません。

筋肉痛があっても「栄養や休養が適切」でなければ筋肉は成長しません。反対に、筋肉痛が起こらなくても「適切な刺激」を与えられていれば筋肉は成長します。

筋肉痛には2つの種類がある

筋肉痛には、「即発性筋痛」と「遅発性筋痛」という2種類があります。

前者は「疲労物質が溜まること(または筋膜の断裂など)で起こる」もの、後者は「微細な損傷を受けた筋細胞に炎症が起こることで痛みが生じる」ものです。

一般的に「筋肉痛」と呼ばれているのは、遅発性筋痛のことです。

物理的な刺激によって筋肥大

「超回復」という言葉を聞いたことがあるかと思います。

ワークアウトラボ

【補足】超回復は正式に使われている言葉ではありません。しかし、便宜上「疲労→以前よりも強い状態に回復」することを「超回復」と呼んでいます。

筋肉が成長するためには、「疲労させてから、以前よりも強い状態まで回復」させる必要があります。そのため、「筋肉痛にならない筋トレには意味がない!」と考えてしまうものです。

しかし、正しい筋トレを続けていると「筋肉痛に対する耐性」ができてきます。筋繊維が損傷を受けていないのではなく、「筋肉痛に対する耐性」や「回復が早くなる」ことによって筋肉痛が起こりにくくなっていくのです。

化学的な刺激によって筋肥大

筋肉を成長させる因子は、「筋繊維の微細な損傷」だけではありません。

筋肥大させる要因には、「物理的ストレス(筋損傷など)」と「化学的ストレス(パンプアップやバーニングなど)」の2種類があります。

ワークアウトラボ

【補足】パンプアップとは、代謝物によって筋内に水分が蓄えられること。バーニングとは、代謝物の蓄積等によって刺すような熱い痛みが生じること。

後者の化学的ストレス(効かせる系のトレーニング)では、用いる負荷が小さいことから「筋損傷の程度が低く」なります。「筋肥大の効果はあっても、筋肉痛になりにくい」ということです。

筋肉痛を起こす方法

「筋肉痛=筋肥大ではない」ということが分かったとしても、「筋肉痛が起こらないと筋肉が成長しないような気がする」ということもありますよね?

事実、若い人の場合は「筋損傷や筋肉痛が筋肥大を促す」ということがあります。

下ろす動作が筋肉痛を引き起こす

筋肉の動きには、「コンセントリック」「エキセントリック」「アイソメリトック」の3種類があります。

  • コンセントリック:筋繊維を縮ませながら力を発揮する
  • エキセントリック:筋繊維を伸ばしながら力を発揮する
  • アイソメトリック:筋繊維の長さを維持しながら力を発揮する

コンセントリックやアイソメトリックでは、「遅筋繊維→速筋繊維」という順番で使われます。遅筋繊維では持ち上げられない(または耐えられない)と判断してから速筋繊維が動員されるようになるのです。

しかし、エキセントリックでは「比較的、軽い負荷でも速筋繊維が使われる」という特徴があります。

その際、エキセントリックでは「少ない筋繊維で運動をする」という特性がありますので、同じ負荷でも1本1本の筋繊維に対する刺激が強くなり、結果として「筋肉痛になりやすい」ということになります。

筋肉は「新しい刺激」に反応しやすい

筋肉には「トレーニングに対する耐性ができてしまう」という特性があります。どんなに優れたトレーニングメニューであっても「3ヶ月スパンでメニューを変更しましょう」と言われるのはこのためです。

反対に、「やり慣れていないトレーニングには過剰に反応してしまう」という特性もあります。

「筋肉痛が起こらなくなってきた」と実感した場合、トレーニングメニューの変更(特にエキセントリックを重視したメニュー)が効果的です。

筋肉痛の時は筋トレをするべきか?

筋肉痛の時「トレーニングをするべきか否か」には、個人差があります。

基本的には休むべき

筋肉痛があるということは、筋肉が損傷を受けているということです。炎症によって活性化したヒスタミンなどによって、「痛みや痒みなど」が引き起こされます。

筋肉の疲労は、24~72時間ほどかかるとされています。運動不足の人が激しいエキセントリック動作のトレーニングをすると、「1ヶ月経っても筋肉痛や筋力が回復しない」ということもあるほどです。

基本的には、休むことをおすすめします。

運動に支障がなければやるべき

「筋肉痛の時は休む」ことが基本です。
しかし、運動に支障のない痛みであれば、トレーニングをおこなうべきです。

超回復という言葉に捕らわれると「筋肉が回復する24~72時間は休養に当てなければ筋肉は成長しない」と考えてしまいますが、「肉体的限界は精神的限界のずっと先にある」ことを忘れてはいけません。

今感じている疲労が、「本当に肉体の限界なのか?」を正しく把握する必要があるのです。

【まとめ】筋トレと筋肉痛の関連性

筋肉痛は「筋繊維の炎症」によって引き起こされます。

  • 筋肉痛にならなくても、筋肉は成長する。
  • エキセントリックとやり慣れていない刺激が筋肉痛を起こす。
  • 筋肉痛が残っているときのトレーニングには個人差がある。

しかし、「筋肉痛=筋肉の成長」ではありませんし、「筋肉痛の時はトレーニングをしてはいけない」ということでもありません。