「懸垂をしたい!」と思ったとしても、器具なしでの自宅トレーニングでは、ぶら下がれる場所を確保するのが難しいはずだ。しかし、背中のトレーニングを疎かにしてはいけない。

バランスよく鍛えるためにも、自宅で背中を鍛える方法(場所や種目)についての提案をしていく。

自宅トレーニングでは、背中を鍛えるのが難しい

身近で「懸垂をできる場所」というのは、意外なほどに少ない。

自宅で背中を鍛えるためのポイントとは?

背中(広背筋など)を鍛えるためのポイントは、「引く(プル)動作」となる。

腕立て伏せ(プッシュアップ)やディップスなど、「押す(プッシュ)動作」が大胸筋をはじめとした「体の全面」を鍛えられるのに対して、引く動作では「体の後面」がメインターゲットとなる。

「引く」ということが、背中を鍛えるポイントとなるのだ。

懸垂(チンニング)の効果とは?

ウエイトを使用しない自重トレーニングをメインにしているのであれば、懸垂(チンニング)は外すことのできないトレーニング種目だ。

懸垂は、体重そのものがウエイトになるため、体重70kgであれば「70kgでラットプルダウンを行っているのと同等の効果」を得ることができる。「自体重トレも、馬鹿にはできない」と思えるのではないだろうか?

このことからも、第一の選択肢は「懸垂(チンニング)」である。

斜め懸垂(インバーテッドロウ)の効果とは?

懸垂を行える場所がなかったり、(筋トレを始めたばかりで)懸垂では負荷が強すぎるのであれば、斜め懸垂(インバーテッドロウ)が効果的だ。

インバーテッドロウは、背の低い鉄棒などを利用して、バーに対して胸を引きつける動作が基本となる。腕立て伏せの逆バージョンだと想像していただければ分かりやすいかと思う。

腕立て伏せのターゲットが「大胸筋、上腕三頭筋、三角筋前部など」であったのに対して、インバーテッドロウのターゲットは「広背筋、上腕筋、三角筋後部など」となる。プッシュアップで刺激される逆側の筋肉が刺激できるというわけだ。

自宅で懸垂(チンニング)を行う方法

具体的な「自宅で懸垂を行える場所」について。

扉や塀など、ぶら下がれる場所を探すことが先決

懸垂をするためには、ぶら下がれる場所が必要だ。

体重を支えられるだけの強度が必要となるため、「単にぶら下がれる場所」というだけでは不十分である。特に、賃貸住宅であれば「設備を壊さないため」にも、十分に注意をしてほしい。

実施できる可能性がある場所としては、「頑丈な扉」「(持ち家であれば)塀など」が候補となる。

天袋があるのであれば、意外とおすすめできる

天袋(押入の上にある小さな収納)があるのであれば、意外とおすすめできる。押入の戸を閉めておけば、強度的にも問題はないはずだ。

ワークアウトラボ

【補足】懸垂やインバーテッドの実施場所に関しては、あくまで提案でしかない。実施するのであれば、自己責任の範疇で行ってほしい。

設置場所が確保できるのであれば、チンニングスタンド

当たり前のことだが、本気で(自宅)トレーニングを続けるのであれば、チンニングスタンドを購入してしまうのが最も効率的だ。設置スペースは必要になるが、設備を壊すなどの心配がなくなるメリットは大きい。

1万円前後のチンニングスタンド(懸垂マシン)を購入するのであれば、耐加重をチェックすること。80~120kgほどと、製品によって大きな違いがあるため、自分の体重などを考慮して選ぶことがポイントとなる。

また、チンニングとディップスに加えて、インバーテッドロウが可能であれば、トレーニング種目の幅を広げることができる。

自宅で斜め懸垂(インバーテッドロウ)を行う方法

斜め懸垂(インバーテッドロウ)は、効果的な背中のトレーニングだ。

テーブルを利用した斜め懸垂について

インバーテッドロウは、テーブルの下に潜り込むことで実施することができる。もちろん、使用するテーブルの耐加重がポイントになる。頑丈なテーブルがないのであれば、おすすめはしない。

しかし、特別なトレーニング器具やスペースを必要としないので、頑丈なテーブルを持っているのであれば、おすすめできる方法となる。

椅子や家具などを利用した斜め懸垂について

椅子や家具などを利用しても、トレーニングができる。

たとえば、ディップス(胸のトレーニング)ができる場所があるのであれば、インバーテッドも実施できる可能性が高い。椅子や家具、場合によっては階段など、「平行棒のように使える場所がないか?」探してみてほしい。

椅子や家具を使用する際には、「転倒の恐れがないか?」がチェックポイントとなる。

窓枠を利用したワンハンドインバーテッドについて

片腕での斜め懸垂(インバーテッドロウ)ができるのであれば、窓枠を使ってワンハンドインバーテッドロウを実施することをおすすめする。

片腕種目にすることで、懸垂(チンニング)にも負けないくらいの負荷をかけることができる。自宅にぶら下がれる場所がない場合の背中トレーニングとしては、とても効果的な種目となる。

また、体が回旋してしまうことに耐える必要があるので、体幹のトレーニングにもなる。下手な体幹トレーニングよりも効果的である可能性が高いのだ。

【まとめ】自宅で懸垂(チンニング)のポイント

自宅で背中を鍛えるのは、難しい。しかし、工夫次第では、懸垂もできるし、インバーテッドロウ(斜め懸垂)もできる。

  • 背中の筋肉を鍛えるのは、引く動作。
  • 背中トレーニングの基本は、懸垂(チンニング)。
  • 片手種目を活用すれば、斜め懸垂もハードになる。

実施場所が「負荷に耐えられるか?」というポイントはあるものの、やり方次第では、「器具を使わずに全身を鍛える」ことも不可能ではない。